韓国観劇旅行記①事前準備編

初韓国〜!一人旅〜〜!行ってまいりました〜〜!月エリザの素晴らしさで完全にエリザ熱に火が付いてしまって、え、韓国でエリザやってるの?行くしかない!となりました。インスタで瀬音リサさんがエリザとファントムをハシゴ観劇していて、え、ファントムもやってるの???両方観よう〜〜という流れ。フットワークの軽さには定評のあるオタク。

 

①チケット入手

まずはチケット入手。訪韓にあたっては先人の韓ミュオタの旅行記をめちゃくちゃ参考にしました!4travelを読み漁った。チケットはinterparkというサイトで入手。日本語対応してるうえに座席を選べ、3週間くらい前まではキャンセル無料。そして手数料は約200円という、日常的に各種プレイガイドに搾取されてる我々には涙が出るほどありがたいサイト(?)。IEだとポップアップが出なかったりして試行錯誤しつつChromeを使いましたが、割となんとかなる。

今回トートとシシィはトリプルキャストだったのですが、JYJキムジュンスのトートが凄いと聞いていたので、ジュンス出演回で一番良い席が空いている日を選んで、そこから航空券など手配しました。私は韓国語がまったくできないので、公式サイトのハングルのキャスト表を見ても分からず、日本人向けのチケット代行サイトなどの情報を参考にしました。

それから韓国のミュージカルは一度に公演期間のチケット全部を売るのではなくて、期間ごとに何回かに分けて販売しているのですが、私は販売開始日も今ひとつ分からなかったので、ツイッターで「interpark エリザベート チケットオープン」などと検索したら韓ミュオタの神々たちが情報を共有してくださっていました。チケットを探し始めた時点でエリザベートのチケットはもう全日程販売開始していたけど、ファントムは販売開始日にサイトにアクセスして最前列取れました(^_^)というわけで代行サイト使わなくても自分で希望のお席取れるしキャンセルや座席変更もできます!詳しくは神々のブログを参考にしてくれよな!

 

②航空券入手

観劇日が決まれば次は航空券。まずはskyscannerで調べ、併せてサプライス!というサイトのクーポンをチェックすると良いみたい。最安値のExpediaで取りましたがもう絶対Expediaは使わねえ...(別記事に書きます)。往復ジンエアーで31550円。自分の備忘録も兼ねている(また韓国に行く気満々!)なので割とお金の話をします。帰りが土曜なのに加えて、旧正月の連休初日だったので高かったみたいです。行きが9910円、帰りが21640円でした。うまくいけば20000円くらいで往復できるのかもしれない。

ピーチとかは深夜着早朝初でもうちょっとお安かったけど、真っ暗ななかスーツケースゴロゴロ引いてバス(満員で乗れないことも多いらしい)やタクシーに乗るのも不安だったので、安全安心の昼発着にしました。航空会社や旅行会社のセールに合わせての弾丸旅行もしてみたいなあ。航空券は二ヶ月前を過ぎたらあとは値上がりする一方だと聞き、一ヶ月を切っていたので慌てて取ったら、翌日4000円値下がりしていた...(悲しい)。でもギリギリ出国税が適用される前に航空券を確保しました。今年の1月7日から1人1000円だそうですね。海外に行くにも色々と税金がかかりますね〜。

 

③ホテル確保

ホテルは航空券とは別に確保しました。Expediaで航空券とセットで安くなるところも検討しましたが、希望の条件に当てはまるところがなかったので。エリザベートが20時公演だったので終演が23時にはなるだろうと思い、会場のブルースクエア最寄りの漢江鎮駅からそんなに遠くなく終電に間に合うところと、駅から近いところ、お店の予約などを頼みたかったのでスタッフが親切(できれば日本語が通じる)なところを条件に探しました。国内遠征の際には節約のためによくゲストハウスに泊まるのですが、海外だし夜だし安心できるところが一番!と思って決めました。

最初はチムジルバン泊とかも検討していたのですが、もう少し旅慣れたら泊まってみたいです。2000円くらいで泊まれるんですよね。とはいえ今回泊まったところがとても良かったのでまたそちらに泊まる気がする。だいたい良さそうなホテルを見つけたら各サイトの口コミ見て、宿泊者のブログ探して、インスタのスポット検索をしています。今回のホテルも先人の遠征日記で見つけました。Expediaとかには乗ってないところだったから良かった〜。公式サイトからの予約が一番安くて2泊で92000W!連泊割引のクーポンもあって、バスタブ付きのお部屋に87000Wで泊まれました...今回レートも良かったので8500円くらい...2泊でだよ...朝食付き...部屋に持ってきてくれる...。市庁駅から徒歩2分のHotel First Stayというところです。明洞も徒歩圏内。超オススメ!https://www.first-stay.com/ja-jp/

 

④ポケットWifiと旅行保険

Wifiって価格com経由で予約するとありえない安さになるんですね...。今回はWi-ho!というところが1日1ギガプランで3日間765円でした...。ちなみに公式サイトから予約すると3750円...。心配性なのでお守り代わりに通信量多めのプランにしましたが、そこまで使いませんでした。充電の持ちも良かったしちゃんと繋がったので満足。Wifiをレンタルするときに大抵壊したり失くしたときのために1日500円とかの保障を付けることを勧められますが、賠償責任保障特約が付いている旅行保険に入っていれば、二重に加入する必要はないということも今回学びました。

旅行保険も一応毎回入っているけど、カード付帯保険でも十分なのか今後検討したいです。今回はジェイアイ傷害火災保険で3日間で990円のプランを申し込みました。保障内容はこんな感じ。f:id:zukakiko:20190204214322j:image

 

⑤お土産探し

諸々確保できたら、日本にいるうちからお土産探し!ひたすらロッテオンライン免税店を見る!毎日かなりの金額分のポイントがプレゼントされるのですごい割引率〜!空港や市内の免税店よりこっちのほうが断然お得なはず!その他1日限定特価とかタイムセールとか色々あるので航空券買った後は毎日ログインしてました。笑 いつも使ってる日本や外資系のコスメもスキンケアも超お得で財布の紐が緩みまくりました。

韓国のコスメブランドについては、実店舗の価格と比べながら買い物するのがいいみたい!実店舗でも2+1とか色々なキャンペーンがあるので。これも詳しくは韓国通の方々のブログなど読んでみてください。みなさんすごくお得にお買い物してて、読んでるだけで面白い〜。韓国コスメについては美容系YouTuberの会社員Aちゃんの動画をめちゃくちゃ見て物欲を高めていました。笑

 

韓国での過ごし方もおいおい書いていこうと思いますが、カサノバが始まったらどんどん記憶が薄まりそうなので何とか時間を確保したいです。では!

ヅカオタがスリルミーを観に行った話

スリルミー感想!

ツイッターのお友達がチケットを用意してくれて観に行くことができました...ありがたや...

シアターウエスト、メインの女性用お手洗いが8個室しかなくてうお~!異文化!ってなりました。生息地が東京宝塚劇場なので。

外部の舞台観に行くといつも、うわ本当にキスしてる...って思います。今回も思いました。宝塚はキスしてるように見せる文化圏なので。

帰って調べたら客席数も195-270席って、今まで足を運んだ劇場の中で一番キャパが小さい!次点が花乃さんの朗読劇を聞きに行った三越劇場514席。チケット手配してくれたお友達に感謝...

---------------以下ネタバレ含む感想---------------

 

 


観劇後に一番感じたのは「私」に対するいたましさ。

何でだろうって考えてみたけど、多分全編を通じて、「彼」に負けるな~!って「私」のことを応援しながら観ていたからかなと。脳内「私」応援上映

それはある意味では子供を手にかけることを何とも思わない「彼」への生理的な嫌悪感と表裏だったのかなと。

司法取引のくだりではしてやったりと思ったり、「彼」の口車に乗せられては駄目~!とめちゃくちゃ「私」に肩入れしながら見てました。ニーチェの何章に書いてあった?!みたいに「私」が「彼」に詰め寄るところ、もっと言ったれ~~!!と思っていた。笑

独房で「彼」が死にたくない!と怯えるところ、普通の人間感が出ていてよかった。

「私」の前では虚勢を張ってるけど死ぬのは怖い「彼」。この後、二人でなら絞首刑になってもいいと思っていた「私」のヤバさが際立ちますね。このとき聞き入っている「私」の目が真っ黒で怖いと感じたんですけど、後から思い返したら大正解の感覚...。成河さんすごい。

「私」が口元ワナワナさせるところと、ラストで指を一本ずつほどくところが好きです。筋肉の不随意運動を起こせる役者が好き。(1789、悲しみの報いの歌い終わり、震える手で十字を切るアントワネット愛希れいか様~!)

「彼」は超人を自称する割には色々と甘い、社会主義かぶれの少年くらいに思いながら観ていたのですが、それも福士さんの役作りだったんだろうな。

「彼」が「私」のアリバイを考えるくだりでは、いやいや「私」は女の子ナンパしないし、なんなら童貞なのでそんな嘘すぐバレるわ...と思ってました。笑

護送車での種明かしのところ、「私」の思惑にすぐさまピンときて、(まだ気づかないのか...彼、鈍すぎでしょ...)と思っていたら「私」が「まだ分からないのか?」って言ったのでめちゃくちゃびっくりしました。思考がシンクロしてしまった。

種明かしの後で「彼」が赤背景の扉の前に立つところ、プライドの高い「彼」が車から飛び降りて死んでしまうのだと思いながら観ていました。違ったけど。このあたりからめちゃくちゃ死の気配を「彼」に感じました。


その場その場で力関係がぐるぐる入れ替わるのが面白かった。

ずっと「彼」が圧倒的優位で、「私」が自首するって言い出したときでさえ「彼」は自分の優位を疑っていない。司法取引を持ち出したときに「私」が優位に立つけどそれも一瞬のことで、すぐ「彼」に手なづけられてしまう。だからこそ種明かしがされたときの大大大逆転がすごかった!「彼」はずーっと「私」の手のひらの上だったんだって。

でも結局、ラストシーン、青い扉の前に立っている「彼」にスリルミー!って身を投げだすように手を差し伸べた「私」の姿が本当にいたましくて。「私」は永遠に求める側なんだなって思いました。

仮釈放が認められて、「じゆう...?」って白痴のようになる「私」。監獄の外の世界に全然魅力を見いだしていない。監獄の中、審理官に求められて、繰り返し「彼」との記憶を語ることこそが「私」を人間たらしめていたような。「彼」と過ごした監獄の中にこそ拠り所を感じているように見えました。

コインと、金の懐中時計と、そんなものには全然興味ないけど、19歳の「彼」の写真のことを思い出してすごく嬉しそうになる「私」。

死によって「彼」は自分を「私」から奪ってしまった。自分を「私」の手の届かないところに置くことで「彼」は永遠の優位に立ったんだなって思いました。永遠のおあずけ。

 

穿った見方かもしれませんが私はそんなふうに見ました!また結末知った上でも観たいし、違うキャストでも観たい。そんなふうに思える作品でした。

カーテンコール、神妙な顔で出てきてくれるの良いですね...物語の余韻に浸っていられる。

一回早く?スタンディングしたお客さんにびっくり顔を向ける成河さん。首元に手をやって(ネクタイがない~っていう仕草?)笑いが起こる成河さん。去り際手を振ってくれる福士さん。可愛かった~!

演者の視界に入ってしまうのではないかと身じろぎさえためらわれるような距離感。客席全体が舞台上の二人に集中している、ヒリヒリとした緊張感。劇場が賞賛に満ち溢れてる、カーテンコールの一体感。スリルミーが、成河さんが、福士さんのことが好きな人しかいないであろう空間。とても心地よかった!感動した!

職場の付き合いで来てるサラリーマンとか、奥さんに連れて来られて寝ているおじさんとか、携帯の切り方が分からなくて鳴らしちゃうおばあちゃんとか、開演後に入ってくる人とか、一人もいなかった。奇跡!

 

帰り道、天の声的(舞台上に不在)な裁判官に求められて犯罪の動機を語り出す成河さん、どこかでめちゃくちゃ観たことあるなと思ったらエリザベートでした。成河ルキーニとの出会いが今回のスリルミー観劇のきっかけの一つにもなったので、面白いものだなと思いながら帰りました。以上。

月組エリザベートを観て

長い文章を書くのは苦手なのですが、月組エリザベートにあまりの衝撃を受けたのでこの感動をまとまった形で残しておきたいと思いブログまで開設してしまいました。たぶん今後更新することはないであろう...

千秋楽ライビュに向かう電車の中で書いています。

どういう手順で書くのが読みやすいかわからないので、ひとまず人物ごとに感想を。

 

①愛希シシィ。

強くて、でもちゃんと弱いところもあって、愛らしくて、優しくて、気高い。すごく人間的魅力のあるシシィ。「ヒステリックなところがない」と言っている人がいて、なるほどなあと思いました。

「わたしを返して!」

少女のときから強気さを滲ませる役作りもよく見ますが、ちゃぴシシィはもうただびっくりして、お願いしてるんですよね。

そして歳の取り方が上手い。結婚式の「はい」って声がいかにも子供子供しているのが良い...舞踏会のときも不吉なほど無邪気に、操り人形みたいに踊っていて、周りが「扱いやすそう」って言うのがわかる。フランツと一夜を過ごしたあたりからちょっとずつ大人っぽくなってくる匙加減が絶妙~!

最後通告の「あなたの話はお母様が聞いてくれる」って台詞にすら嫌味なところが全然ない。「許して...」って言ってしまう優しさですよ。この人の中にはまだフランツへの愛情が残っていて、でも子供のために自分を奮い立たせて戦っているんだなと思いました。(カフェブレイクで、やっぱりフランツへの愛情が残っている。ってちゃぴが言っていたのが嬉しかった!)

「嫌よ負けないわ」ってトートをはねつけるところも、彼に腹を立ててるんじゃなくて、一瞬でも「死」に心を委ねかけた自分が許せないんだなというのもすごく印象的で、愛希さんらしい役作りだなと思いました

「でも私の人生は私のもの」

ちっとも傲慢なところがなくて、ただただ晴れやか。当たり前のことを言っているだけなのだなと気づかされます。鏡の間って結構フランツを寄せ付けない気の強さが前面に出たお芝居をよく見るけど、ちゃぴシシィは慈愛すら湛えていて本当にすごい...ただ人並み以上に自由を愛している、それだけ。


②珠城トート。

今までトートのことは「美形の死神」として認識していたんですけど、今回はいつのまにか忍び寄る「死」という概念として理解できたと思っています。めちゃくちゃ白い地色も恵まれた体格も、キャラクター性を高めるうえで一役買っているなと。

すっと出てきてすっと去っていく匙加減のおかげで、「エリザベート」の物語として作品全体を観ることができました。

一番好きなのは最後通告の場面!机に腰掛けるシシィとの体格差がたまらないし、肩を抱かれて安心したような表情のシシィが可愛いのです!

シシィが死を拒絶しつつも惹かれながら、ずっと揺れている感じなのが良かったとは友人の弁。歴代シシィ、ずっと手酷くトートをはねつけてますものね。

 

③美弥フランツ。

一番革新的な役作りだったのではないかと思っています。いつまでも精神的な未熟さが覗く「ママの息子」。どんどん精神的に成熟していくシシィに置いてかれていると感じました。包容力を売りにしてる男役さんじゃないからこそ、シシィとの齟齬がかなり腑に落ちました。

ハンガリー独立運動の場面も、明らかにシシィが一枚上手で、政治的なこともあまりよくわかってなさそう。まあ「オーストリー皇帝は何も決める必要はありません」だもんね!いやそこニコニコするとこと違う!!

トートに怯えて抱きついてきたシシィに「皆が見ている。皇后らしくするんだ」と言ったときのおままごと感がすごい。美弥さんのルドルフは良い意味で誠実さがないというか、その時々で都合の良い依存先を探しているというか「扉を開けてくれ 君が愛しい 側にいて」「安らかに眠りたいせめて今宵だけは」とか性欲丸出しじゃないですか?(スミレコード...)

持ち味ってすごいですね...そりゃシシィも拒絶するわと思いました(小並感)

「母上はもういない 帰っておいで」とかむちゃくちゃサイコパスですよね エ...死んだんやで??なんか今回はシシィを取り巻く環境の異常性に目が行くことがすごく多かったです。

娘をゾフィーに取り上げられるところとか、「経験豊富だ任せよう」じゃないんじゃ...おそらく産後間もないガウン姿で出てくるくらいシシィは必死なんだけど、あたかもシシィのほうが精神不安定みたいな扱いをされて看護師に両腕掴まれて連れていかれるところとか、それを黙ってみてるフランツとか、印象的でした。

(ここで看護師に両腕を掴まれるシシィと、医者に両腕を掴まれて連れていかれるヴィンディッシュってもしかして対になっているのかなとふと思いました...)(宮廷の中での異常者としてのシシィの表象)


④暁ルドルフ。

美弥フランツに似てると思いました。ふわふわ周りに流されている感じ。ママに依存してる感じ。

「ママは僕の鏡だから」って歌うルドルフ、シシィの手に頬を寄せるルドルフが、実はフランツに鏡写しだと感じて鳥肌が立ちました...あの場面でシシィがルドルフを拒絶してしまう理由が直感的に初めて分かった気がしました。(イケコの演出意図とは違うみたいだけどね)(追記:らんちゃんがブログでルドルフにフランツに通じるものを感じたと書いていて嬉しかった!)

 

⑤月城ルキーニ。

存在感あるけど出すぎることもなく、ストーリーテラーとしての居方が上手いなあと思いました。最後まで結末を知っているうえで、物語の現在に戻って割り込んできている感じがした!

台詞が聞き取りやすい!顔が綺麗!

ちゃぴシシィとのバートイシュルのやりとりが毎度可愛かったです。あなた最後刺すのよね...?笑

最後の笑い声とか「ないものはないんだ!」と民衆を怒鳴りつける迫力が凄い。れいこちゃんこういう芝居もできるんだなと...民衆の怒りを増幅させ、トート閣下の「あるところにはあるさ」に奉仕するために、わざと残り少ないミルク缶を担いで呼び込むしてるんだなと思いました!


⑥輝月マックス。

い、色男~~!若い!トランクの鏡でずっと髪型だったり髭だったりいじっているのがずるいですね!結婚式での燕尾がたまらないです。

ゾフィーとの掛け合い、自由を愛している彼だからこそ、シシィが宮廷で窒息してしまうであろうことを自分の実感として腹を立ててるのが伝わってきて良かった!

二人が違う歌詞歌ってるのに両方ともあんなにはっきり聞こえたの初めてでした!さすがだあ。

 

⑦海野ヴィンディッシュ。

大好きです...。

「連れて行け!」って強引に肩を捕まれて、暴れるでもなく子供のように泣きだすお芝居がすごくリアルでした。触覚過敏でパニックを起こすのって確か自閉症とかの症状として顕著なんですよね。

シシィに頭を抱かれてるときも、シシィの鼓動を聞きながらシシィのの心の内まで聞き取っているような不思議に透徹した瞳のお芝居がすごく好きでした。

扇をもらったヴィンディッシュの反応として、子供のように夢中になって目の前にいるシシィのことなど忘れてしまうお芝居も残酷で好きだけど、静かにじいっと扇に見入っているうみちゃんがとても良かったです。

たぶん最初の「どうして跪かないの?」っていう高慢な仕草や台詞は、世間が思うエリザベートそのものなんだろうなと思いました。それでヴィンディッシュが最後に扇を開いて静かにゆっくりと歩き去っていくのは、実際のシシィに触れて、彼女の中でエリザベートのイメージが変化したからなんだろうと思いました。

シシィの「変われるなら変わってもいいのよ」ってすごく嫌な台詞だと思うんですけど、ちゃぴのシシィにはヴィンディッシュへの愛情が溢れていてすごく温かった!すごく色々考えさせられる大好きな場面でした。うみちゃんありがとう。

 

その他気になったお芝居など!
・叶羽ヘレネ

「助けてくれたの」と語るシシィに優しく頷いてるところでいつも涙腺が緩んでました...今までシシィとヘレネは相容れないイメージがあったけど、彼女は本当に優しいお姉ちゃんなんだろうなと...

・晴音リヒテンシュタイン

ド美女。歌うま。めちゃくちゃ目を惹かれました。95期は本当人材の宝庫だな...

・カフェの海野さん

ド美女。「♪驚異のウエスト50センチ!」っていや貴女もね感。退屈そうに爪みがいたりコーヒー飲んだり、男友達に肩揉んでもらったりしてるのを観察するのが楽しみでした!

・千海ラウシャー

「お見合いに...行かれたのですよ」の間の取り方と言い方が巧い。宅配を取るくだりも、あのベビーフェイスとのギャップがたまらなく面白かったです。

・蓮エルマー

トートと握手したときに不審な顔で手を見下ろしてたのが芸が細かいなと思いました!手が冷たいのね...B日程も観劇したんですけどそのとき暁エルマーは無反応で、ツェップスのほうが手を見つめてたのが面白かった!

 

雑駁に思ったままを書き連ねてきましたが、1幕終わって頭に浮かんだのは「エリザベートはいた。愛希れいかである」*1との思いでした。

いや、エリザベート、確かに居たんですけどね。ちゃぴらしいお役を書いてもらってオリジナル作品で退団したなら、って思ったこともあったけれど、今までに観たことのない、最高にちゃぴらしい、誰もが愛さずにはいられないシシィだったと思います。卒業はとっても寂しいですが、内心帝劇でまたちゃぴのシシィに逢えたらなと思っています。

愛希れいかに万歳!

*1:エドガーはいた。明日海りおである」汎用性の高い小池修一郎の発言